日差しが照り付ける夏のある日、大宰府政庁跡を訪れました。
令和ブームで一躍脚光を浴びた坂本神社はすぐ近くにあるのですね。
駐車場のすぐそばの水辺に黄色い花を咲かせていたのはコウホネ。
薬草園では見たことがありましたが、こんな身近に咲いているのに出会ったのは初めてです。
現代のようにたくさんの薬が化学合成で開発されている時代とは違って、江戸時代までは身近な植物を使って対処するのが一般的でした。
日本のコウホネは根茎を強壮や止血に利用しました。産前産後の出血や月経不順などに使われました。
また、打撲にも利用され、治打撲一方(じだぼくいっぽう)という漢方処方に配合されています。
この花の色、いかにも「太陽が大好き!」と主張しているように私には思えるのですが、いかがでしょう。
同じ水辺に咲いていたヘラオモダカという水生植物です。
この3枚の花弁がなんとも清楚でかわいいと思いませんか?
葉の形がヘラのように見えるところからこの名がついたようです。
同じ仲間にサジオモダカという薬草があります。
葉の形がスプーンのように見えるからサジの名がついています。花の形はほぼ同じですが、ヘラよりたくさんの花が付き、しかも午後から咲く半日花です。
サジオモダカのほうは塊茎を薬用に使います。
生薬名は沢瀉(たくしゃ)。多くの漢方処方に使われています。
六味地黄丸(ろくみじおうがん)という漢方薬をはじめ、その類する処方に配合されています。
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実施日:10月23日(水)
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今月は野外観察会を行います。
※ 中国医学の基礎的な理論と季節の身近な野草(薬草)について知識を深め、さらに季節の特徴を加味した養生粥を作って食します。
※上記の参加費は災害被災地に義援金として寄付しています。
昨年度分は能登半島地震被災地に日本赤十字社を通じて送金いたしました。